Enquete―お題アンケート「言いたい放題」


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◆お題アンケート「言いたい放題」に参加しましょう!

会誌「クリエイティブ ライゼ」では、参加メンバーのみなさんに、旅にまつわる質問アンケート「言いたい放題」のコーナーを設けています。このコーナーのお題を通して、メンバーさんの旅行話やおすすめ情報を知ることができたり、その人の価値観をちょっとだけのぞき見ることができます。

お題アンケート「言いたい放題」はテーマに答える形式だから、古今東西な回答でも大丈夫。最近は旅行してないけれど……という方も、懐かしい昔の話でOKです。あなたの声を聞かせてください。


◆毎号「お題」は変わります。(過去のお題の例など)

会誌「クリエイティブ ライゼ」のアンケートお題はさまざま。旅にまつわる王道・直球のテーマや、ちょっと変化球気味のお題が出されることもあります。参考までに、過去の「お題」を一部ご紹介します。


【言いたい放題のお題の例(一部)】
「一生に一度は見ておくべき風景」、「こころに残る旅」、「もらってうれしきおみやげ品」、「みじめ告白 はずかし自慢」、「旅心を刺激する1冊」、「旅の音楽」、「旅の飯」、「あなたの旅行休暇強奪法」、「旅することで失ってしまったもの」、「なつかしの、修学旅行の思いで」、「外国で見かけたニッポン・日本で見かけた外国」、「行ってから印象が変わった国、変わらなかった国」など


※このページでは、その中から「旅心を刺激する1冊」をピックアップ公開します。
新しく紹介したい「旅心を刺激する1冊」があれば、ぜひコメントと一緒に、私たち「クリエイティブ ライゼ」にお知らせください。

【言いたい放題】旅心を刺激する1冊

「今、みなさんはどんな旅本を読んでいるの~?」ということで、あなたの旅心をくすぐられる本、くすぐられた結果、実際に旅行してきました~という本などを推薦してください。「旅本」ジャンルに入らなくても、あなたが刺激された本であればジャンルは一切問いません。滞在先の公園のベンチに座って、この本を読んだな~という旅の思い出の中に本があった的な話、私もこの本読みました!的な話でもOKです。あなたの書き込みをお待ちしております! >>書き込みメールフォームへ


※会誌「クリエイティブ ライゼ」のこのコーナーで、旅本のお題を出したことは1995年のvol.6 no.4と1999年のvol.11 no.1にありました。このページのコメントは1999年当時のものをベースに掲載しています。(書籍の表紙が当時と今では違うものがあり、時間の経過を感じます。コメントが妙に懐かしいw)

みなさんの回答(ご紹介された本)

●私は計画するのが好きというのもあり、旅行の前にはいろいろなことを調べるほうです。これをすると、旅行のわくわく感が高まるから、というのもあるんですが、やはり、見知らぬ地でのトラブルやハプニングが怖いからなんです。行きたいところには行きたいし、食べるなら美味しいものを食べたいから。
「深夜特急」という本を手に取るまでは、トラブルもハプニングも嫌で、そのときの焦りを思うと、どうしても事前に準備したくなるだけでした。
でも、旅行のときのトラブルやハプニングって、出会ったときは焦っていたのに、途中から楽しくなったり、あとで一番思い出すのがそれだったりします。あとで人に話すのも案外その部分だったりしますから。そう考えると、トラブルやハプニングにもいいことあるじゃんと、思えるようになったのはこの本がきっかけです。
とりあえず国内から始めてみようかなあ。深夜特急のような無計画の旅。旅行好きな人には読んでほしい本です。<2017年5月投稿/杏仁豆腐花>


●何と言っても「深夜特急」(沢木耕太郎)でしょう。
この本を読むと自宅に居ながら心は旅に出てしまう感じ。アジアから中近東、ヨーロッパまで現地の生活が垣間見られてぞくぞくします。ああ旅に出たい。何度読み返しても新しい発見があります。<1999年vol.11 no.1会誌より>



「深夜特急」もうこの本についてはとっても有名なので説明はいりませんよね(笑)。これを読んで旅したくならない人っているのかな?って思うくらい旅心をくすぐります。<1999年vol.11 no.1会誌より>


●小説なら沢木耕太郎著「深夜特急」。オリエント好きの人にはお薦め。<1999年vol.11 no.1会誌より>


●遅ればせながら、今私は「深夜特急」を読んでいるので、私はこれがおすすめです。流行っていた(?)頃は、なんかあまり読む気がしなかったのですが、最近ふと本屋でこの本をとり、なかなか読みごたえあるぞと思い、のめりこんでしまいました。沢木さんの風景描写も的確で、頭の中にフワーッと景色がうかんできて一緒に旅してる気分になり、私は大好きです。まだ全巻読み終えていないので、頑張って読むつもりです。<1999年vol.11 no.1会誌より>

●私の「旅心を刺激する1冊」は菅野美穂さんの「カンタビ」です。旅好きな女性芸能人は眞鍋かをりさん、中谷美紀さんなども思い浮かびますが、菅野美穂さんの「カンタビ」は女優さんの旅エッセイとしては一番出来がよいのではないでしょうか。
2009年に出版されたこの本は、菅野美穂さんが22歳からの10年間に旅した31ヶ国の写真とエッセイが詰め込まれています。10年間に31ヶ国を計算すると、平均で4ヶ月に1回の海外。お仕事で出かけることも含めてだろうけれど、その「旅人指数」の高さは相当なもの。たくさんお仕事をしたご褒美に海外旅行へ行くOLと同じスタンスで、どんな国でも素直に楽しんで旅行している感じが伝わってきます。
また、本の中では30代になってからの価値観のことも書かれていて、その揺れ動きや、当時の今の心境が女子には共感できること請け合いです。<2016年9月投稿/かこ>


カンタビ
カンタビ
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菅野 美穂
講談社

「上海の西、デリーの東」海外旅行の航空券が学生にも買える値段になった私の青春時代の1980年代。好奇心が旺盛な若者が「地球の歩き方」を片手に出かけて行き、ヨーロッパでは「青い本(*)を持っているのは日本人」とまでいわれた時代がありました。 そのスタイルが普及すると、やがて同書の枠からはみ出したい人々が現れ、本に載っていない場所や、日本人がいないところ、現地の人々しかいない…という価値観を競い合うようになりました。高級ホテルに泊まる、型にはまった観光コース、日本人を相手する日本語を喋る店員がいる土産物屋に寄るなどの「お仕着せ」と「出来合いのパックツアー」が嫌になり、それ以外の旅ができることに自由を感じて、ある種の万能感や優越感に酔うことが出来た。外務省の渡航情報「警告」におじけづいているようではバックパッカーの名がすたるという、今になって考えると怖い若者だった時代の話です。
前置きが長くなりましたが、素樹文生の「上海の西、デリーの東」という本は、私にとってバックパッカーの美学が詰まった沢木耕太郎の「深夜特急」と並ぶバイブルになった本でした。船に乗って上海に渡り、そこからは陸路で最終的にはインドまで旅行した紀行文です。
年を取り、保守的になった今の私がこの本に再び手を取ると、まるで自分自身の過去を検証しているような気分も味わえて恥ずかしくも感じますが、「若さというのは、こういものだよ」を表現した本で個人的に好きな1冊です。
若かったあの頃のような旅行はもう出来ませんし、やろうとは思わないのですが、私の時代を表す本なので紹介させていただきました。(新しい今の本ではなくてすみませんが、なつかしい旅本を集めたテーマに、一口乗らせていただきました)<2016年2月投稿/伊勢の隠居>

(*)編集注:「青い本」=表紙と裏表紙、背表紙を除いた(本を閉じて見える)三方向の面が青く塗られていたのが、かつての「地球の歩き方」の特徴でした。


●1年程前、古本屋さんで見つけて買った、楠田枝里子の「飛んだ旅行記」かな?読みやすい文章、楽しい旅のエピソード(短編です)。これを読んで、ウィーンに行ってザッハトルテを食べたくなったな~。挿絵もgoodです。<1999年vol.11 no.1会誌より>


飛んだ旅行記 (文春文庫)
楠田 枝里子
文藝春秋

●私の中の一番は、吉村作治の「古代エジプト講義録」です。この本を読んですぐにエジプトヘ行ってしまいました。小学生の頃から「ツタンカーメンの謎」とかいう本を読み続けていたので、現地ガイドのクイズに全問正解してしまいました。えへへ。
次は「河童が覗いたインド」妹尾河童さんが書いたものです。すごく細かい絵が実物を見てみたいという気持ちにさせます。
最後にインドものでおすすめは椎名誠さんが書いた「インドでわしも考えた」です。まずまず良かったと思います。<1999年vol.11 no.1会誌より>



「週刊 地球旅行」色々な地方、国の情報が満載され、歴史的世界遺産や食住についても詳しく載っていて、写真も多く文句なし。ヨーロッパ特集も多く、ヨーロッパ好きの私には絶品。<1999年vol.11 no.1会誌より>


週刊 地球旅行
週刊 地球旅行
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講談社

●推理小説を読んでも旅心をくすぐられる私、最近では森博嗣の「すべてがFになる」などの犀川・西之園シリーズ(舞台は名古屋)や、篠田真由美の「建築探偵桜井京介の事件簿」のシリーズ(早稲田あたり)で行った気分に。ほかに結構楽しめて参考になる「週刊 地球旅行」シリーズ。100号まであるので興味のある号だけ購入します。(それでも40冊くらい持ってる…)あとは、ハワイ好きには欠かせない「アロハエキスプレス」(年4回発行)で新情報を収集する。そして「じゃらん北海道発」もかなり必需品である。毎月送られて来るこの雑誌でひと時の北海道気分を楽しむのであった!<1999年vol.11 no.1会誌より>


●「旅」とは直接関係ないのですが、「氷点」という有名な小説がありますよね。私はこの本を読んでとっても北海道に行きたくなり、行ったことがあります。影響うけやすいんですよね…。<1999年vol.11 no.1会誌より>


氷点(上) (角川文庫)
氷点(上) (角川文庫)
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三浦 綾子
角川書店(角川グループパブリッシング)

「ドナウの旅人」中欧~東欧の旅にはもってこい。旧き共産時代を知ることができる。
「コンスタンティノーブルの陥落」現イスタンブールを旅する前には是非一読を!<1999年vol.11 no.1会誌より>


●私が好きな作家の一人に「宮脇俊三」がいます。作品は紀行、特に汽車の旅行が多く、よく読んでは自分が旅に出た気分に浸っています。特定の本ではありませんが、旅行に行けない時には、ストレス解消も含めて旅心を刺激させます。<1999年vol.11 no.1会誌より>


●小さい頃は社会科の「地図帳」を広げては、遠い空に思いを馳せていました。いくらながめていてもあきませんでしたね。その後時刻表の見方を覚えて、地図の上であちこち回ったりして、旅行のシュミレートして遊んだりしていました。でもこれって、旅行好きな人は誰でも通る道なんでしょうけど。今でも地図は大好きですね。その割には方向オンチですが。<1999年vol.11 no.1会誌より>


●一度も海外旅行に行った事がない私が、最初からフリーツアーに出ちゃったのは、おそどまさこさんの書いた旅行記がきっかけでした。30代であまり外国語を話せない女性が1人で、あるいは子供を連れて貧乏旅行を楽しむ姿がとてもうらやましくて、この本に出合わなければ旅の面白さを知らずにいたかもしれません。
で、今の愛読書は、ひらいたかこさんと磯田和一さんの「旅の絵本」シリーズです。彼女達のあったかいキャラクターとイラストが最高です。今イタリア行きを計画しているので「すっごくイタリア」を読んでいます。他に「グリムありますか(ドイツ編)」「マザーグースころんだ(イギリス編)」などがあります。おススメです!<1999年vol.11 no.1会誌より>


すっごくイタリア (新ヨーロッパ・イラスト紀行)
ひらい たかこ 磯田 和一
東京創元社

●高校生の頃、私は海外に出ることはないだろうと思っていましたが、「エイリアン通り」(成田美名子著)を読み、漠然と海外を意識したことを今でも覚えています。作品の舞台そのものと言うよりは、いろいろな人達(国・人種)が出てくるこの作品の世界に憧れてましたね。<1999年vol.11 no.1会誌より>


●旅心を刺激する本と言われると、雑誌記事によるところが多いような気がします。旅本は殆ど読んでないかも?いつかは「深夜特急」を読もうと思いながらも3年経ってしまいました。そんな私なんですが、「バックパッカーパラダイス2」(さいとう夫婦著)は結構お気に入り。特に"ファーファ"のページは涙が止まらず、私にとっては心に残るお話です。<1999年vol.11 no.1会誌より>


●「これを読んで決めちゃいました」って言うほど刺激された本を一生懸命に考えてみましたが、思い浮かびません。刺激を受けるとすれば私の場合、「AB・ROAD」でしょうか?(本とは言えない雑誌ですが…すみません)
どちらかというと私は、旅先で感動して、それを思い出すことができるような本を探したり、偶然見つけて思い出して喜んだりしています。旅行後に更なる刺激を求めちゃうのです。例えば、「イスタンブール、時はゆるやかに」(澁澤幸子著・新潮文庫)は、トルコ旅行に感動した後見つけた本です。ちょっと古いですが、1981年から1993年までの12年間に、何度もトルコ・イスタンブールを旅行し、過ごした著者の旅話です。観光、食べ物、交通、人とのふれあい等、色々あってなかなかおもしろいですよ。<1999年vol.11 no.1会誌より>


●最近読んだのは、野田知佑の「ゆらゆらとユーコン」。酒を飲みながらカヌーでのんびり川を下るというのがいいですね。野田さんの本から、マイペースな生き方が伝わってきます。私のように会社勤めの身だと、短い休みの間に、見れるだけ見て歩く、という忙しい旅行になりがちです。もっと、ゆっくり、のんびり旅行したいものですね。<1999年vol.11 no.1会誌より>


ゆらゆらとユーコン
ゆらゆらとユーコン
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野田 知佑
本の雑誌社

●私のお薦めは「フィンランド語は猫の言葉」です。旅行のではなく、フィンランド留学の話で、大学での勉強について、留学中の生活についてが書かれています。しかし、これが面白いんだ~。巻き舌ができなくて苦労したのに練習の甲斐あってこの技術を習得し(?)、「R」だけでなく「L」まで巻くようになってしまった(日本から送られてきた荷物を見て「あっ、とろろろろろろろろろこんぶが入っている!」叫ぶのには爆笑です)とか、フィンランド語を訳すのに、単語のいくつかしか意味が分からなくて勝手に創作してしまうとか、苦労しつつもそれを全く楽しんでしまうというこの作者の姿勢が楽しいんですよねー。
その土地に行ってその土地の言葉を勉強するって、ほんとに楽しいと思います。私もブタペストでちゃんとどこかの学校に行くなり先生につくなりしてもっとまじめにやっときゃよかったなー、って残念に思いました。<1999年vol.11 no.1会誌より>


フィンランド語は猫の言葉
稲垣 美晴
猫の言葉社

●私の気に入っている本は、福音館書店(あべ弘士さく・え)「よんでたのしい! いってたのしい! どうぶつえんガイド」です。あべ弘士さんは旭川の旭山動物園の飼育係だった人です。動物園の動物の特徴が面白可笑しく絵で表現されています。この1冊で動物園に行った気になりますが、やっぱり本物が見たくなりつい行ってしまったりします。<1999年vol.11 no.1会誌より>


●社会主義の1970年代、夫の赴任でワルシャワに滞在した普通の中年女性の「ワルシャワ猫物語」。描かれる地名が、単に私にも馴染みあるという理由で面白かったのではなく、言葉も話せない未知の国で、偶然飼うことになった猫を通じて得た、普通のポーランド人との触れ合いという視点が、今まで読んだ「行った・見た・食った」がテーマな旅本と違い、非常に惹き込まれました。最後に猫達を「善き手に」委ねて(里子に出すの意)、ワルシャワでの7年を終えたシーンには、ペット好きの私も涙…。
ちなみにポーランド関係は世間が狭く、著者の息子(在ワルシャワ)は、ライゼで紹介した私の友人グリュックさんの大家さんの友達ということが、この本を読んで判明。(ここまで来ると無関係ともいうが)<1999年vol.11 no.1会誌より>


ワルシャワ猫物語 (1983年)
工藤 久代
文藝春秋

●ほんとうのことを言いますと、最近仕事に追われあまり本は読んでいません。数少ないなかからあげてみます。
「映画のような旅 シネマティック・ジャーニー」映画の舞台の場所(著者が実際に行っている)と登場人物のことが簡単に書かれている。その中で『ヴェニス「鳩の翼」』というのがあり、もう一度ヴェニスへ行きたいと強く思いました。
「ロミー・シュナイダー事件」フランスの女優ロミー・シュナイダーの亡くなる迄がドイツ人記者によって書かれていて、舞台がドイツ、オーストリア、フランスで、ベルリンに行きたくなりました。<1999年vol.11 no.1会誌より>



ロミー・シュナイダー事件
ミヒャエル ユルクス
集英社

「ヨーロピアン・ハイライフ」ミス・ミナコ・サイトウ著。今をときめく叶姉妹を上回る、ゴージャスな女性でした。この本の著者の、華麗なロンドンとフィレンツェでの留学生活をつづったものです。自分には縁がなかったけど、この本に出てくるケンジントン、チェルシー、メイフェア…といったロンドンの一等地ゆかりのエピソードを読んでいると、うっとり☆
ロンドンにはおそれ多くて素通りするような、伝統のある場所が多くて、溶け込めないからこそかえって惹きつけられるのです。ミス・ミナコ氏は「ふだん着感覚」で、さらっと書いていますので、読みやすいし、嫌みがないです。ただこの人、結婚・出産後、すっかり鳴りを潜めているのですが、どなたか消息を知りませんか?<1999年vol.11 no.1会誌より>


「旅の王様」(四方田犬彦・著) 最近は、どこぞに行って何見た何した何食った、という旅行記に食指が動かないんで、なんつーか、旅の空の下でのわくわくやどきどき、いらいらを思い起こさせてくれる文章がとっても好き。この本はまさにそれ。でも、こういう本にはなかなか巡り会えず、これも今年の冬に読んだ古いもの。貧しい読書生活だのぅ…。しかし、とある書評を読んだら「スノッブが鼻につく」とあった。むふふ、ようやく私もスノッブの仲間入りか。うれしいぜ。<1999年vol.11 no.1会誌より>


旅の王様
旅の王様
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四方田 犬彦
マガジンハウス

「平成お徒歩日記」(宮部みゆき・著)宮部みゆきのほのぼのミステリー(だよね?ね? 天童荒太もそれ系かい)をことのほか愛する私は、彼女の初エッセーも迷わず買った。主に東京を中心に、江戸時代の地図を現在の土地でなぞりながら散歩しまくるのだけれど、これがけっこう楽しそう。歩くとこんなに距離があるんだ、とか、昔の人の日常を足で追体験できるんだな。ちょうどこの頃、東京に遊びに行った際、友人宅でマンガ「坊ちゃんの時代」を読んでから、谷中・根岸・上野や皇居、靖国神社を友人とともに歩き回るということをし、明治時代を足を追体験したばっかりだったので、余計に実感できたというのもある。ちなみに、裏ライゼツアーで行く「夜がらす山荘」はこの本で知った宿だ。<1999年vol.11 no.1会誌より>


平成お徒歩日記 (新潮文庫)
宮部 みゆき
新潮社

「何もなくて豊かな国 南海の小島カオハガンに暮らす」フィリピンのセブ島沖10Kmにある周囲2Kmの小島カオハガン島と運命的に出会い、島を買う。30年間のサラリーマン生活に終止符を打ち、珊瑚礁の中に浮かぶ豊かな南の島カオハガンに移住し、素朴で明るい60家族350人の島民との暮らしぶりを書いたもの。
「風の音で目を覚ます。あたりはもうかなり明るくなっている。甲高い海鳥の声が聞こえる。五時をちょっと過ぎている。カオハガンでは、この時間に、自然と目が覚める。目覚めの気分はいつも爽快だ。部屋を出ると風が頬を撫でる。家の前は緑の芝生と白い砂。二十メートルほど先には、海が視界いっぱいに広がっている。海岸に立つ何本かのココ椰子が、風に静かに葉を揺らす。海は穏やか、波はない。しかしよく見ると、上等の縮み和紙のように海面が細かく揺れて流れている。サワ、サワ、サワ、サワと風の音があたりを包む。本来の朝の気分とはこんなものなのだろう。天気は晴れだ。水のシャワーを浴びる…」
この本が本棚で時折、視野に入ります。ブックカバーの海の写真を見ていると、"あ~のんびりしたいな~。旅に行きたいな~。"って気持ちになる本です。<1999年vol.11 no.1会誌より>


●最近本を読んでいないのですが、以前読んだ本ではグラハム・ハンコック著「神の刻印」です。ライゼ会誌にも紹介した失われたアークを追ったストーリーです。エチオピアの歴史を紹介したこの本を読むと、インディ・ジョーンズになった気分になります。それと読み物ではありませんが、南アフリカの写真集なんかを初めて見たら必ず心が奪われてしまうのではないかと思います。<1999年vol.11 no.1会誌より>


神の刻印 (上)
神の刻印 (上)
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グラハム・ハンコック
凱風社

「アジア エコー(日本アジア航空機内誌)」台湾の割合ローカルな所まで紹介してくれていて、ちょっとここまで足を伸ばしてみようかなという気にさせられる。旅先で使える現地の最新情報など、使える情報が多いのもGOOD!!厚さもそれほどないので気軽に持って帰れる。
「旅行会社のツアーパンフレット」いわゆる本ではないけど、写真は修正を加えたせい(!?)かとてもキレイだし、主だった観光名所の説明もついている。見ているだけで、こんな所行ってみたいなぁという気にさせられる。台湾やマカオの旅行会社では、あんなにキレイに印刷されたツアーパンフレットって見たことがないので、もしかして日本だけなのかな。旅行の写真を整理したりする時なんかにも、このツアーパンフを切り抜いたものを貼り付けたりして結構利用価値は大きいと思っている。日本の旅先を決めたり説明したりするにも、お金がかからない、しかも写真付と下手な観光ガイドブックより役に立つと思っています。けど、これって本じゃないか(笑)。(すみません、台湾に来てから日本の本は高いので読んでないかも)<1999年vol.11 no.1会誌より>


アジアエコー(日本アジア航空機内誌)
アジアエコー (亜洲回響/Asia Echo)
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日本アジア航空機内誌

「ナショナル ジオグラフィック」の付録地図 本誌自体もさまざまな土地への好奇心を駆り立てる内容だが、斬新な切り口による資料と見せ方にこだわった地図がとにかく素晴らしい。最もそそられたのが昨年(1998年)10月号の付録「世界の人口と資源問題」だ。夜の地球を人工衛星から撮影した世界地図+資源消費に関する資料なのだが、人口が多く、資源をたっぷり使っている国および街がひと目でわかる。北朝鮮の真っ黒具合に驚き、世界の石油消費の4分の1以上をアメリカ1ヵ国で使っている事実に愕然とし、世界中でいかに自然火災が多いかを知った。衝撃だった。
ついでに、その裏面の「世界の歩みと人口問題」の資料にも目玉が飛び出た。平均寿命が34歳の国があったのだ。去年私はその34歳。「私のトシで一生が終わりかい?!」とめまいがした。この最も短い平均寿命の国の名はシェラ・レオーネ。西アフリカの小国で、10年前ドイツ人の友人が留学し現地の男性と結婚している。その頃はまだよかったのだ。今かの地は内戦で疲弊し、衛生状態も悪化してラッサ熱が蔓延。日本の外務省は渡航自粛を勧告している。世界にはそういう国もあるのだ。そして私たちがそれを知る機会はあまりに少ない。え?日本?もちろんダントツの一位、平均寿命80歳だそうな。<1999年vol.11 no.1会誌より>


ナショナルジオグラフィック(1998年10月号)
日経ナショナル ジオグラフィック社

下川裕治著「新バンコク探検」。下川裕治さんの本を読むと、アジアへ旅してみたいと思ってしまいます。なんとも言えない気だるさよどんでしまいたくなります。同著者の「12万円で世界を歩く」っていうのもおもしろかったです。自分には出来ないけど挑戦してみたいなぁって思いました。<1999年vol.11 no.1会誌より>



12万円で世界を歩く (朝日文庫)
下川 裕治
朝日新聞社

●旅本としては、「女ひとり旅読本」と「女ひとり旅読本2」(双葉社)が面白いです。いわゆる暴露本的内容で、男性の私でも笑えます。一見作り話に思えるのですが、これが結構真実だったりします。あと、知り合いの西牟田靖さんの「僕たちの深夜特急」(スパイク)もおすすめです。それ以外では、ありきたりですが、蔵前仁一さんの「ホテルアジアの眠れない夜」は何度読んでも飽きませんね。<1999年vol.11 no.1会誌より>


決定版 女ひとり旅読本
ひとり旅活性化委員会編
双葉社

●なんかこの前、この旅本について書いたような気がするのですが、それからもうけっこう時が経ったのですね。という訳で、それ以降本なんてあまり読む暇がなかったのですが、たった1冊読んだのがこれ。「バックパッカーズ読本」(双葉社)。バックパッカーに関する色々な情報があり、なかなか良かったです。いわゆる旅行記ではなく、旅のルートや安宿、言葉、食べ物などのジャンル別にバックパッカーの生態を客観的に分析したもので、思わずうなずいてしまう時もあり、そして再び旅をしたい気持ちを沸き上がらせるものでありました。この本の中に今回のテーマである旅の本についても書いてあるページがあり、これもバックパッカーの視点で書かれた旅本を紹介しています。<1999年vol.11 no.1会誌より>


保存版 バックパッカーズ読本
旅行情報研究会 『格安航空券ガイド』編集部
双葉社

夢枕藐著「神々の山嶺」はフィクションですが、ネパールに行きたくなります。
「地球の歩き方」シリーズの行きたい所を読むっていうのも、ほとんど行った気分になります。<1999年vol.11 no.1会誌より>


「人生・愉しみの見つけ方―「いま」を充実させる100の逆転発想」――現在を愉しめない人は永遠に楽しめないことになる。『先に愉しみをとっておく』というが、その先とはいつなのか。いつも先なら永遠にそのときはめぐってこない――
そう、そう! だから目標を持ち、旅を実現しよう!と、はりきってしまうのです。<1999年vol.11 no.1会誌より>


「人生は自分勝手でちょうどいい」ほか竹村健一シリーズ。――私は旅行が好きで、世界中に行きたいところがいくつもある。行くきっかけをつかむためには、行きたい場所がたくさんなければならない。一つだけだったら、チャンスが巡ってくる可能性はだいぶ少なくなる。行きたい場所をたくさんもっていれば、きっかけがどれかに当てはまるものだ――
まだまだいっぱい、行きたい国を探さなきゃね!と思うのです。
――ふと海外に旅立ってみたいと思うなら、旅立ってしまえばいい。お金がなければ、のとのちの倹約を覚悟して、ローンで航空券を買える時代なのだ。見たいときに見る、旅したいときに旅するということは大事なことで、その時期を失してしまうと、何となくその気が失せてしまう。何が人生か。そういうたくさんの経験・体験が私たちの人生を豊かにするものではないか――
――留学時代、私はこんな恥ずかしい体験をした。"マイ・アメリカン・マザー"と呼ばれていた裕福な婦人がいた。この人は貧しい外国の留学生を招待しては食事をさせたり、泊まらせたりする。大変に心のやさしい婦人だったのである。貧しい留学生だった私も、しょっちゅう出かけていってはお世話になった。そんなとき食べた後の皿洗いぐらいは手伝うことになる。初めて皿洗いしたときのこと、お皿を洗っている私に向かって、いきなり大声でミセス・テータム(その婦人の名)が怒鳴ってきた。ふだんニコニコしていた婦人の顔が、鬼のようにこわい顔になっている。理由がわからず、あっけにとられている私に、彼女はこういうのだ。『そんなに水をじゃんじゃん出して洗ったんではもったいないでしょう。もう少し、水の出し分を少なめにしなさい』ミセス・テータムはしっかりと金銭哲学を身につけていたのだ、と私が学んだのはずっとあとになってからのことだ。水を少し多めに使ったからといって、そんなにおこらなくてもいいではないか。水を豊富に使ったほうが、食器はきれいに洗えるのに。一方でしなくてもいい留学生の世話をやいてたくさんのお金を使っているのに、水の消費ぐらいでこれほど文句をいうとは、なんとユニークな人か、ぐらいにしか感じなかったのである。
『水を少々使いすぎるくらいのこと、お金にしたらわずかなこと、そんな少額のお金のことでガタガタいうのはおかしい』ところがよく考えてみると、貧しかった私のほうが、お金にふりまわされていたのだ。『お金は人生にとっての手段であり、道具なのだから、その使い方によって、よくも悪くもなる』ということを、皿洗いの仕方を注意することによって教えてくれたのである。私はつくづく思う。お金のありがたさは、せっせと倹約して貯金することによって覚えられるものではない。お金を使って、ゼイタクをしてみて、なるほどお金があれば、こんな楽しみがいっぱい買えるのだ、とわかって初めて身にしみるのだ、と――
旅は感動をあたえてくれる。この贅沢のために貯金が楽しみとなりました。いろいろな人との出会いが嬉しいから旅をしています。この本の中で、お金の生かし方、そして、ボランティアができる豊かな心を教えて頂いたようにもおもいます。なんかじぃ~んときた一冊だったのです。しかし、わかっていながら、部屋にものが増えるのは、なぜ?<1999年vol.11 no.1会誌より>


●本は好きなのでたくさん読みますが、旅行本を読むのは旅先が決まってからです。だから本に旅心を刺激された事はないです。僕が旅心をくすぐられるのは、本ではなく旅行の土産話です。知らない人が書いた本よりも、知人の話の方がリアリティーがあり、行ってみようかなという気になります。旅本は情報収集の為に読むという感じです。<1999年vol.11 no.1会誌より>

「AB・ROAD」毎月の記事に、旅心をくすぐられます。そして、今は一緒になっている「自由旅行」。『クリエイティブ ライゼ』にめぐり会えたのも、この一冊でした。出会いをありがとうございますの感謝の気持ちです。<1999年vol.11 no.1会誌より>


AB・ROAD
AB・ROAD
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リクルート

●私は「るるぶ」などのガイド本を見て行きたくなります。また、なかなか行けないのでそれを見て行った気分にひたっています。あまり本は読まない私はTVで行きたくなります。ドラマより旅行の番組をよく見るのです。このごろは本当に旅の番組が多くなり、あちこち行きたくてうずうずしています。それから「ライゼの会誌」。みなさんの話を聞くと(見ると?)いつかぜったいに行くぞと決心する私です。<1999年vol.11 no.1会誌より>


クリエイティブ ライゼ
クリエイティブ ライゼ
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旅のミニコミサークル「クリエイティブ ライゼ」編集部

●以前にも書いたのですが、パート2ということで、香港に関してのおすすめの本を紹介します。定番は「るるぶ香港」「地球の歩き方」など。「地球…」については、1999~2000版は内容が今までと違い、ローカルエリアの情報が載っていてgood!! でも相変わらずかさばるから、地図とsetで必要な部分だけコピーするなり、バラして持って行くことに。ほかに「地球の歩き方ムック もっと楽しむ香港」(ダイヤモンド社)と、「香港ハンドブック1999」(山と渓谷社)もまあまあのマップ付きで使える。内容も特集中心で工夫されおもしろい。ココ、行きたいな!という気になりますよ。
藤木弘子の「香港道楽」(草思社)、「無敵の香港」(まのとのま)も楽しめます。ちょっと変わったところでは「旅の指さし会話帳香港」。これで香港の人とコミュニケーションしてみてはいかが?その土地の言葉を話そうとすると旅の楽しみも増え、より深~く香港を知ることが出来るはず!
また、現地で買って役立つのは「香港街道地方指南」。何年たっても手放せません。そして食事に迷ったら「飲食男女」(たったHK$10)。コンビニ・セブンイレブン等に置いてあります。その時期の食材から、レストランのお得な情報が沢山載ってます。写真と中文なので、わかりやすくておすすめ。この2冊、ぜひ行く人はgetして使ってみてくださいね。
全然旅とは関係ありませんが、私はミステリーが大好き。特に海外の作家ディック・フランシスパトリシア・コーンウェル。この2人の本は旅に行って移動する時、読んでます。<1999年vol.11 no.1会誌より>


遊遊 香港道楽
遊遊 香港道楽
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藤木 弘子
草思社

無敵の香港
無敵の香港
posted with amazlet at 15.04.14
まのとのま
アスペクト

あなたの旅心をくすぐられた本をぜひご紹介ください!

クリエイティブ ライゼ編集部で内容を確認後、このホームページに掲載させていただきます。
(掲載の可否判断は当編集部で行います。また、会誌「クリエイティブ ライゼ」に掲載することもあります)


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